40.Django Reinhardt

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「ギターのSP盤」も40回を迎えました。今回は今年生誕100年を迎えたジャンゴ・ラインハルトを紹介します。マヌーシュやジプシー・スイング・ジャズといった言葉がすっかり定着した感がある日本で、一番人気のあるギタリストといったらジャンゴ・ラインハルトではないでしょうか。哀愁を帯びた生ギターとステファン・グラッペリのヴァイオリンは、今も多くのファンを魅了しています。
ジャンゴ・ラインハルトは1910年1月23日ベルギーのリベルシーに生まれました。ジプシーとしてベルギー、 フランス各地を渡り歩く生活でした。放浪の中でギターを習得し、パリに落ち着いていましたが1928年11月、
18歳の時キャラバンから出火、ジャンゴは左半身大火傷を負いました。特に左指2本が使えなくなりましたが、独自の奏法を身につけ、ジャズの世界へ飛び込みました。そして、ステファン・グラッペリと運命的な出会いをし、フランス・ホット五重奏団を結成します。そして、死の直前まで活動を続け、1953年5月16日、フランスのフォンテンブローで亡くなりました。 43歳という若さでした。
フランス・ホット五重奏団としての録音は1934年12月28日、24歳の時から始まりました。初期のオリジナルSP は、フランスのUltraphoneレーベルですが、現在では入手が極めて難しいと思います。しかし、アメリカのJoe Davis, Royale, Montgomery Ward, Varsity といったレーベルが原盤を使用してリリースしたSP は比較的入手しやすいと思います。
30年代中頃からの録音はHMV やSwingレーベル、40年代後半はBlue Starレーベルなどですが、これらは以前より高くなったとはいえまだオリジナル盤を入手することが出来ると思います。私個人としてはクラリネットのユベール・ロスタンと組んだものが好きだったりします。
現在ではCD でも楽しむことは出来ますが、ギターとヴァイオリンの音はやはりSP で聴くのが一番だと思います。乱暴な言い方をすれば、CD で聴くギターはマカフェリ・タイプの音ですが、SP では本物のマカフェリ・ギター(セルマー製)に出会えます。


40-1.jpg1935年9月パリ録音 原盤はUltraphone



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1937年4月21日パリ録音



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1937年4月26日パリ録音



画像
1947年2月1日ロンドン録音



40-5.jpg◆1947年7月6日パリ録音 原盤はBlue Star ※オリジナルの曲名は「Swing 48」(画像左側)

◆1947年10月4日パリ録音 原盤はBlue Star (画像右側)