35.T-Bone Walker

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「ギターのSP盤」もそろそろ区切りをつけようと思い、現在、リストアップしたギタリストたちをどうまとめるかあれやこれや考えています。そんな時、そういえば昔はT-ボーン・ウォーカーやゲイトマウス・ブラウンなどのブルース系もあったことを思い出しました。どうも過去形なのが辛いところです。
私の場合、まとまったお金が必要な時はSP盤を処分するしかないのですが、そんな時に一番良い値段なのがブルース系なのです。T-ボーン・ウォーカーはコンプリート間近、ゲイトマウス・ブラウンはピーコック・レーベル多数といった具合でしたが、涙の飲んで処分しました。ちょうど古い時代に加速している頃で、この時、ブルース系全般に別れを告げたのでした。


35-1.jpgそんなわけでT-ボーン・ウォーカーのことは忘れていましたが、かろうじて2枚だけ残っていました。1枚はブルーノート盤であったため、1枚は「ヒストリー・オブ・ジャズ」というSPアルバムの中の1枚であったためです。今思ってもT-ボーンは文句なくカッコ良かったぁ。
デビューは1940年、アルト奏者レス・ハイト楽団の一員としてヴァーシティ・レーベルに6曲を録音、うち1曲が何故かブルーノート・レーベルでもリリースされました。T-ボーン節はまったく出てきませんが、記念すべきデビュー録音ということで紹介します。

T-Bone Walker with Les Hite & His Orchestra
Paul Campbell, Walter Williams, Forrest Powell(tp) Britt Woodman, Allen Durham(tb) Les Hite(as) Floyd Turnham(cl,as) Quedellis Martin, Roger Hurd(cl,ts) Sol Moore(bs) Nat Walker(p) Frank Pasley(g) T-Bone Walker(vo,g) Al Morgan(b) Oscar Lee Bradley, Jr.(d) Dudley "Duke" Brooks(arr)
New York, June 1940



35-2.jpg1年後の1941年3月に、ヴァーシティに録音した6曲のうちの4曲をブルーバードに再録音、1942年7月20日にはキャピトルでフレディ・スラック楽団の録音に参加、4曲を録音します。そして、このメンバーのリズム隊でT-ボーン名義の初録音が行われました。

T-Bone Walker
T-Bone Walker(g,vo) Freddy Slack(p) Jud De Naut(b) Dave Coleman(d)
Hollywood, July 20, 1942

その後、インペリアル・レーベルなどの録音で名声を不動のものとし、アーバン・ブルースの第一人者として活躍したことは皆さんご存知と思います。