31.Dave Barbour

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ディヴ・バーバーのスタートは1933年のエイドリアン・ロリーニ、34年のウィンギー・マノン、この時期はまだバンジョーで録音も残っていません。バーバーの初レコーディングは1935年10月25日に行なわれたテディ・ウィルソンのブランズウィック・セッション、歌手は若干20歳のビリー・ホリディでした。バーバーのキャリアでこれ以上のスタートないでしょう。
このあと、テディ・ウィルソンと共に男性歌手プットニー・ダンドリッジ、バニー・ベリガンを含むマウンド・シティ・ブルー・ブロワーズ、同じくベリガンが参加したレッド・ノーヴォと続きます。1936年からはフランク・ヴィクターの項でも紹介しましたがデッカ・レーベルの専属のように多くのデッカ録音に係わることになります。例えば、ルイ・アームストロング、ボズウェル・シスターズ、ディック・ロバートソン、ボブ・ハワード、ポール・ホワイトマン楽団などです。
そして1942年、ベニー・グッドマン楽団に加入、2回目の録音でペギー・リーと運命的に出会い、1943年に結婚します。二人はキャピトル・レーベルに迎えられ活躍しますが、バーバーのアルコール中毒が原因で1952年に別れることになります。その後、バーバーは1965年に53歳という若さで亡くなります。最後の録音は1962年、ベニー・カーター名義のスウィングヴィル・セッションでした。
最初はバーバー初レコーディングの一曲目、バーバーにとっては思い出深い録音になったのではないでしょうか。何しろ全盛期を迎えようとするビリーに立ち会えたのですから。


31-1.jpg

Teddy Wilson & His Orchestra
Roy Eldridge(tp) Benny Morton(tb) Chu Berry(ts) Teddy Wilson(p) Dave Barbour(g) John Kirby(b)
Cozy Cole(d) Billie Holiday(vo)  New York, October 25, 1935



31-2.jpg次は電気ギターを弾くようになってからの録音です。厳密にいえばSP ではないのですが、バーバーのギターをたっぷりと聴くことが出来ます。メル・トーメの女性を思わせるような滑らかなベルベット・ヴォイスに丁寧な歌唱も聴き処です。1947年録音のトランスクリプション盤です。

Mel Torme with Dave Barbour Four
Mel Torme(vo) Buddy Cole(p) Dave Barbour(g) Unknown(b & harp)
MacGregor Transcription, Los Angeles, 1947